2021/05/21 17:00



益子焼は作家さんの個性がそれぞれ表現されていて、好みのタイプに出会った時は
それはそれはうれしいもの。

未来の旦那さんになる人に会った時くらいの衝撃です。
マンガのひとコマのように
「ビビビッ!」と来る瞬間があります。

いわゆる一目惚れってヤツですね。

一度そうなってしまったら、もう後には引けませんッ!
全力でそれを手に入れたくなってしまうのは
年齢を重ねても乙女心は変わらず、なんですね。


私は惚れっぽい性分であれもこれも
す~ぐ好きになっちゃうので大変なんですが
中でも好きな色に出会った時は、抑えきれない衝動が・・・


陶器って、基本はアースカラー。
自然のものから作り出されるので
当たり前と言えば当たり前なのですが
そんな中、発色させるのがとても難しいと言われている
「青」にこだわった作家さんに出会ったのです。


青はわたしの好きな色のひとつで
特に青系のグラデーションがたまらなく好きです。

青から紫へ変化する神秘的な感じも好きですし
海の色のように深い青からグリーンに変化する感じは
吸い込まれるように癒しをもたらします。

益子焼の窯元巡りの最終日に出会ったのは
まさにそんな「青」にこだわった作家さんの作品。

ガイドマップにも「青い器」と書いてあったので
絶対に行ってみようと思っていたところです。


お店を訪ねるとひっそりとしていて
入り口には鍵がかかっていてお休みのようでしたが
あきらめきれず裏の方へ廻ってみると
ネコがふらりと現れて、ニャ~と泣きながら前を歩いていきます。

なんとなくついていくとネコの声に気づいた奥様が
出てきてくださってカギを開けていただけました。

ネコちゃん案内ありがとね♪


1歩入るとそこは青の世界。
全ての器に青色が施されていて、まるで海の中のよう。
あかん・・ド ストライクやん♡

案内してくださった奥様のお話では
ダンナ様はとにかく青い色が好きで
何とかして青を表現したいと思い研究を始めたのだそう。

青いガラスを砕いて釉薬のように使ってみたり
鉱物の化学変化で青色を出す工夫をしたり
焼く時の温度の違いで、色が出たり出なかったりするのを
何度も失敗を繰り返しながらこの色が出せるようになったのだとか。

大小さまざまな青色の器は
同じ形であってもひとつひとつ違う色味で
藍、青、蒼、瑠璃、翡翠(ヒスイ)、水浅葱(ミズアサギ)、水色、瓶覗(カメノゾキ)、新橋色(シンバシイロ)、
インディコ、ロイヤルブルー、ターコイズ、ピーコック、セルリアン、コバルトブルー…
語彙力少なくて表現しきれないのが悔しい。
とにかく無限の青が織りなすグラデーションが美しすぎるのです。



こりゃ買うとなるとこの魅力あふれる色の中から
ひとつだけを選ぶのは至難の業。
だからやっちゃうんだな、全部買い。

もうね、昨日タガが外れちゃってるから
平気だもんね(笑)

そんなことを思いながら、さすがに全部買いすると
ひと部屋を器の専用部屋にしないといけないような量なので
厳選したいくつかにとどめましたよ。
とはいえ、ひと抱えはあったけど。


大好きな器とその窯元をめぐる旅は
全てが想定をはるかに超える素敵な出会いばかり。

器はもちろん、そこで出会う人もすべて
魅力的な方たちであふれていました。


旅の締めくくりに立ち寄った窯元さんが
これまた愛情あふれる素敵さだったのだけど
長くなるので次回にお話ししますね。

つづく